top of page

テッタ博士の豆知識

2008年11月5日

連載シリーズ「テッタ博士の豆知識」、今回は、「ノロウイルス感染症」です。

ノロウイルス感染症

毎年11月から翌年の4月にかけて、ノロウイルスの感染を原因とするウイルス性のおう吐、下痢、腹痛などが流行します。特に子どもが集団生活を送っている施設では、爆発的に流行することがあります。ノロウイルス感染症は、牡蠣(かき)などの2枚貝の生食による食中毒が知られており、保育園(所)、幼稚園、小学校などで発生した集団感染の大半は、ノロウイルス感染者から、施設内でヒトからヒトへ感染して拡がります。


         (感染症情報センター:病原微生物検出情報)

感染経路:
ヒトからヒトへの感染と、汚染した食品を介して起こります。
1. 感染した人の便や吐物に触れた手指を介して
2. 乾燥した便や吐物の塵と一緒に
3. 感染した人が十分に手を洗わず調理した食品を介して
4. 生または不十分な加熱処理のノロウイルスで汚染されたカキなどの二枚貝を介して

症状:
主な症状ははき気、おう吐及び下痢です。潜伏期間は短く、数時間~数日(平均1~2)で、症状の持続する期間も数時間~数日(平均1~2日)と短期間です。

治療法:
特効薬はありません。体力の弱い乳幼児、高齢者は、脱水症状を起こさないように、水分の補給をすることが一番大切です。抗生物質は効果がありません。対症療法として、吐き気止めや整腸剤などの薬を使用します。

予防方法:
ノロウイルスにはワクチンもなく、その感染を防ぐことは簡単ではありません。
1. 最も重要な予防方法は流水・石けんによる手洗いです。
2. 貝類の内臓を含んだ生食は時にノロウイルス感染の原因となります。ウイルスは熱に弱く、食品の中心温度85℃以上で1分間以上の加熱を行えば、感染性はなくなるとされています。
3. 調理や配膳は、充分に流水・石けんで手を洗ってからおこなってください。
4. 衣服や物品、おう吐物を洗い流した場所の消毒は次亜塩素酸系消毒剤(濃度は200ppm以上、家庭用漂白剤の場合は約200倍程度に薄めて)を使用してください。ノロウイルスの失活化には、エタノールや逆性石鹸はあまり効果がありません。


(注)
ロタウイルス:
ロタウイルスは乳幼児の冬季の急性下痢症の原因になることが多く、秋から年末にかけてはノロウイルスが、1月~4月にかけてはロタウイルスが主に流行します。米のとぎ汁のような白色の下痢便が特徴で、ノロウイルスよりも発熱を伴う場合が多いとされます。




ノロウイルスに関する参考資料:
ノロウイルスに関するQ&A (厚生労働省)
http://www.mhlw.go.jp/topics/syokuchu/kanren/yobou/040204-1.html
感染性胃腸炎(ノロウイルスなど) (東京都感染症情報センター)
http://idsc.tokyo-eiken.go.jp/diseases/gastro/index.html
ノロウイルス感染症 (国立感染症研究所 感染症情報センター)
http://idsc.nih.go.jp/disease/norovirus/index.html


☆テッタ博士ってどんな先生?!☆
テッタ博士は岐阜県生まれ。岐阜薬科大学を卒業し、現在は東京薬科大学薬学部の教授をされています。薬学博士であり、主に変異原物質(遺伝子に傷を付ける物質)の研究を行っています。研究や薬学生の教育を行う一方で、小中学生へのくすり教育、薬物乱用防止の授業に取り組んでいます。
このホームページに掲載している教材を開発した先生の一人でもあり、協議会の他、国(行政)や地域、幅広くご活躍されている先生です!






page top