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テッタ博士の豆知識

2008年12月5日

連載シリーズ「テッタ博士の豆知識」、今回は、「かぜとインフルエンザ」です。

かぜとインフルエンザ

 上気道(鼻腔から咽頭)に起こる急性の炎症を総称して『急性上気道感染症』といい、通常「普通感冒(かぜ)」と「流行性感冒(インフルエンザ)に分類されます。原因のほとんど(80~90%)はウイルスによるもので、その他細菌、マイコプラズマ、クラミジアなど多岐にわたります。かぜの場合、ほとんどが軽症で終わりますが、古来「かぜは万病の元」と言われるように、かぜの治癒が遅れれば他のより重篤な疾患にかかりやすくなることが考えられます。一方、インフルエンザは呼吸器症状以外に顕著な症状が現れ、病状が急激に進行することがあります。特に幼児は注意が必要で、熱性痙攣、脳炎や心筋炎になる可能性があり、早期の受診をお勧めします。ほとんどの人がかぜの症状を感じるこの季節、かぜとインフルエンザの見極めと適切な対応が重要になります 。

かぜとインフルエンザの比較
 かぜは、主にくしゃみ・鼻汁・鼻閉などの上気道の症状が顕著で発熱などの全身症状は軽いもの、インフルエンザは鼻汁・咽頭痛・咳などの症状のほかに高熱・全身倦怠・頭痛・腰痛などの全身症状が強いものです。



         
 また、かぜに類似の症状であっても、重症感染症の初期や、アレルギーの非感染性疾患でも同様の症状をみることがあり、他疾患との鑑別も重要です。

治療
 通常、成人は1年間に3~4回罹患し、鼻汁、咳、咽頭痛、発熱などの症状を示します。軽度の場合、自宅療法で自然治癒するか、いわゆる“かぜ薬”を服用します。また症状によっては医師による診断・治療を希望し、医療機関で受診します。
 自宅療養か医療機関診療かは、症状によって選択します。


(注)発熱38~39℃では、他の複数の訴状が見られる場合には医療機関診療を勧める。


自宅療法
“風邪を引きはじめたな”と感じたときは、けっして無理をせず、室内の保温・保湿、水分補給に気をつけながら、「十分な(1)休養+(2)睡眠+(3)栄養を取る」の3原則を守ることが肝要です。
 症状を和らげる対症療法の薬として、かぜ薬(総合感冒薬)が用いられます。 かぜ薬はほとんどが解熱鎮痛薬、抗ヒスタミン薬、鎮咳薬などを含む配合剤で、典型的な対症療法薬です。つまり、かぜの原因であるウイルスに直接作用するわけではなく、発熱、のどの痛み、鼻水、くしゃみ、咳といった症状を緩和する作用があります。

医療機関診療
 医療機関においては、まず?医療面接により、症状やリスク(年齢、感染源など)の確認が行われます。続いて?検査において、?-1基本的検査?(病巣の確認と全身状態の確認):X線、尿検査など、?-2基本的検査?(病原決定のための検査):血液、炎症マーカー、迅速検査キットなど、?-3確定診断に要する検査(病原決定のための検査):血清抗体検査、ウイルス分離、RPC、LAMP法など、が行われます。
これらの検査に基づいて、?治療:抗ウイルス薬・抗菌薬の投与、対症療法、感染防止対策などが行われます。

予防
・うがい、乾布まさつ、日光浴などによって皮膚や粘膜を鍛えることが有用です。
・手洗いを心がけてください。また家族が罹患しているときは、その衣類やシーツなどをこまめに洗濯して、ウイルスや細菌の接触による感染を絶つことも大切です。
・適度な温度、湿度を保ってください。ウイルスは低温、低湿を好み、乾燥しているとウイルスが長時間空気中を漂っています。 加湿器などで室内の適度な温度、湿度を保ってください。
・マスクをしてください。咳やくしゃみの飛沫から他人に感染するのを防ぐ効果もあります。感染している人が他人にうつさないための社会的マナーだと考えてください。


かぜ・インフルエンザに関する参考資料

インフルエンザ情報サービス(中外製薬)
http://influenza.elan.ne.jp/basic/index.php

小児上気道炎および関連疾患に対する抗菌薬使用ガイドライン
-私たちの提案-
抗菌薬適正使用ワ-キンググル-プ
http://www004.upp.so-net.ne.jp/ped-GL/GL1.htm

日本呼吸器学会
「呼吸器感染症に関するガイドライン」
成人気道感染症診療の基本的考え方
http://www.jrs.or.jp/home/modules/glsm/index.php?content_id=18

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